地震に備えた家づくり
東日本大震災以降、日本列島では大小さまざまな地震が相次いでいますね。
つい先日も熊本が震源の地震が発生し、この辺りでも強い揺れがあり、不安を感じられた方も多かったのではないでしょうか。
「人生最大のお買い物」と言われる家づくり。
地震では、それこそ何千万円もかけて建てた家が、一瞬のうちに倒れてしまう可能性があるのです。
最近では、「外観」「内観」「間取り」「収納」といったことに加え、「地震に強いこと」を重要視されるお客様が増えてきました。
世界的に見ても地震大国である日本では、古くから様々な地震への対策が家づくりの中で講じられてきました。
例えば、もっとも一般的な「木造軸組工法」という工法。
木の柱で部屋の枠組みを構成しますが、壁の四角くなっている部分では対角線上に「筋交い」と呼ばれる木材を加えることで、地震への対策としています。
他にも建物の土台と、建物の下のコンクリートの基礎部分を「アンカーボルト」という金物で固定することで倒れにくくしたりもしています。
しかし相次ぐ大きな地震の影響で、家づくりでの地震への備えは、今まで以上に求められるようになってきました。
建物に施す地震対策として代表的なものが、「耐震」・「制震」・「免震」です。
最近では、この建築技術が一般に広く知られるようになりました。
とはいえ、それぞれの工法の違いについて十分に理解している人はまだまだ少ないのではないでしょうか?
これから家を建てる人にとって、もはや最大のリスクといっても過言ではない地震。
建物の地震対策がどのような工法で行われているか、簡単にご紹介したいと思います。
◎「耐震構造」...地震の揺れに耐える構造
現在の大半の住宅で採用されており、地震に対しては「建築物が倒壊せず、住人が避難できること」を前提に建物の強度で、揺れに耐える構造です。
壁や柱を強化したり、補強材を入れたりすることで建物自体を堅くして振動に対抗します。
◎「制震構造」...地震の揺れを吸収する構造
建物内部に錘(オモリ)やダンパーなどの「制震部材」を組み込み、地震の揺れを吸収する構造です。
(上階ほど揺れが増幅する高層ビルなどの高い建物には、非常に有効な技術です。)
◎「免震構造」...地震の揺れを受け流す構造
建物と基礎との間に免震装置を設置し、地盤と切り離すことで建物に地震の揺れを直接伝えない構造です。
以上が、「耐震構造」・「制震構造」・「免震構造」の大まかな特徴です。
それぞれの構造にメリットやデメリットがありますが、そのお話はまた次回に(^^♪